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さて、今回は、掃除に最低限必要な道具シリーズの最終回で、洗剤について取り上げてみたいと思います。
8. 洗剤
掃除に使う洗剤は、その用途や汚れの程度によって無数の種類の製品が販売されていて、どれを買ったらよいのかとても迷いますよね。
でも、実はそんなに難しく考える必要はなく、最低限ということなら、アルカリ性の洗剤と酸性の洗剤の2種類あればOKです。
要するに、汚れは「中和」して落とすのが基本なので、酸性の汚れにはアルカリ性の洗剤を、逆に、アルカリ性の汚れには酸性の洗剤をぶつけるわけですね。
では、具体的に何を買えばよいのかというと、(1) 重曹と(2) クエン酸がお勧めです。
いずれも身体にも環境にも優しく、しっかりアルカリ性(重曹)、酸性(クエン酸)の成分なので、この2つがあれば様々な汚れに対応できます。
ただ、いずれも強い洗浄力を持つ分、デリケートな製品に使うと製品そのものを痛めてしまうことがあります。
そんなときのためにもう一つ用意しておきたいのが(3)中性洗剤です。
まずは、これら3種類の洗剤を揃えてから掃除を始めましょう。
それでは一つずつ見ていきましょう。
(1) 重曹
(i) 使い方
よく、水と重曹を混ぜた重曹水を汚れにスプレーして掃除しましょうという記事を見かけますが、実は、これはあまり効果が期待できないのでお勧めしません。
重曹水は非常に弱いアルカリ性なので、身体には優しいのですが、その分洗浄力はあまり強くありません。
そこで、頑固な汚れにも使いたい場合は、よりアルカリ性が強くなる重曹沸騰水を使うのがお勧めです。
これは、水1リットルを鍋(但しアルミ製、銅製は不可)で65℃以上に熱して、そこに大さじ5~6杯の重曹を少しずつ加えて混ぜて作るものです。
重曹を加えるときに化学反応して気泡が発生しますが、これは無害な二酸化炭素なのでご安心ください。
重曹がしっかり溶けたら、あとは室温になるまで冷ましてからスプレーボトルに入れて使いましょう。
スプレーボトルは100円ショップなどで手に入るもので十分です。
但し、アルカリ性が結構強いので、素手で触れないように、扱うときは必ずゴム手袋やポリ手袋をするようにしてください。
(ii) 落とせる汚れ
アルカリ性の重曹沸騰水を使って落としたい酸性の汚れというのは、例えば、油汚れ、手あか、皮脂などのベトベト系の汚れが挙げられます。
そのほかにも、食べ物の食べこぼし、血液、焦げ付きなどが酸性です。
キッチンや浴室などで発生するカビは、食べ物のカスや汁、皮脂を栄養にして繁殖していることが多く、酸性の性質を持っていますので、アルカリ性の強い重曹沸騰水を使って落としましょう。
(iii) 使用上の注意
そんな便利で有能な重曹沸騰水ですが、アルカリ性だけに、使用する際には注意点もあります。
まず、上にも書きましたが、アルカリ性が強いので、素手で扱わないことです。
重曹沸騰水などのアルカリ性の洗剤は、油を中和して落とす性質があるので、素手で触ったり、素肌に付着すると、皮膚の表面の皮脂を根こそぎ落としてしまいます。
手荒れ、肌荒れの原因になりますので、必ずゴム手袋やポリ手袋をして扱うようにしましょう。
次に、アルミ製品、銅製品、テフロン加工の鍋などに使用しないことです。
アルミや銅はアルカリ性の重曹沸騰水と化学反応を起こして真っ黒に黒ずんでしまいます。
テフロン加工の鍋は、表面の加工が剥げてしまう危険があります。
また、天然木の家具などに使うと、木のたんぱく質と反応して黄色いシミになってしまうことがあるので、これも避けたほうが無難です。
(2) クエン酸
(i) 使い方
水200ml(ミリリットル)に対してクエン酸小さじ1杯を混ぜてクエン酸水を作り、スプレーボトルに入れておきましょう。
汚れの度合いに応じてクエン酸の量は多少増やしてもOKです。
これをスプレーして、汚れを中和して落とすのが基本的な使い方です。
クエン酸にはこのように水溶液を洗剤として使う方法のほかにも、粉のまま使う方法もあります。
電気ポットや食洗器など、水を使う家電の場合は、粉のまま入れて内部を洗浄することができます。
クエン酸水をスプレーしたり、クエン酸で内部洗浄したときは、焦ってすぐに洗い流さずに、しばらく放置することが大切です。
ある程度時間をかけて水あかを中和してくれるので、じっくり待ってから水で洗い流しましょう。
鏡のウロコ(水あか)など、スプレーが定着しにくい場所に使う場合は、キッチンペーパーにクエン酸水をしみ込ませ、これを鏡面に貼り付けて使いましょう。
このとき、その上からさらにラップを貼ると完璧です。
30分ほど放置した後に水で流すと、鏡面の水あかがきれいに落ちていますよ。
(ii) 落とせる汚れ
酸性のクエン酸を使って落とせるアルカリ性の汚れとしては、水あか(水道水のカルシウムやミネラルが固まったもの)を筆頭に、トイレの便器の黄ばみや尿石、お風呂の石けんカスなどが代表的なものです。
クエン酸には、これらの汚れを落とすだけでなく、酸性の性質を利用して殺菌にも使えます。
具体的には、キッチンの排水口、三角コーナー、まな板の生臭いにおいやトイレの便器、壁、床などのアンモニア臭、クッションやカーテンに付いたたばこのにおいなどの消臭に、クエン酸水は効果を発揮します。
いずれも、まず表面の汚れやほこりを除去してから、クエン酸水をスプレーしてしばらく放置した後に、水で洗い流すか水拭きしてみてください。
(iii) 使用上の注意
クエン酸やクエン酸水を使用するときには、その酸性の性質に気を付ける必要があります。
まず気を付けるべきは、塩素系の洗剤や漂白剤と決して混ぜないようにすることです。
クエン酸が塩素系の洗剤と混ざると中和しようとして化学反応を起こし、有毒ガスを発生します。
この有毒ガスには独特の刺激臭があり、これに触れたり、このガスを吸い込んだりすると、呼吸器や目、口腔内の組織が破壊され、目や鼻などの粘膜に激しい痛みを覚えることがあります。
万一、このような事態になったら、とにかく患部を何度も流水で洗い流してください。
高濃度の塩素ガスを大量に吸い込んでしまうと中毒症状を発症し、最悪の場合には死に至ることもあり極めて危険ですから、すぐに病院に行きましょう。
次に、鉄、アルミ、銅などの金属製品、大理石、白木などの自然製品、テフロンやニス塗りの表面加工された製品には使用しないことです。
クエン酸の酸性の成分はこういった金属類や自然製品を錆びさせたり、腐食させる力があります。
大切な家具や道具を劣化させないように使う対象の材質にはよく注意しましょう。
(3) 中性洗剤
(i) 使い方
中性洗剤には、食器用、浴室用、トイレ用、リビング用など、ドラッグストアに行くとそれこそ無数の商品が陳列されていて、1つだけ選ぶとなると大変です。
これらの中から日常の掃除用に中性洗剤を1つ選ぶのであれば、台所用、食器用の中性洗剤を選べば、様々な用途に利用できます。
汚れがひどいものには原液のまま使えますし、新しい汚れや軽い汚れには何倍かに希釈して使うこともできます。
中性洗剤は、その名のとおり中性ですから、基本的には素手で使っても肌荒れの原因にはなりにくく、アルカリ性洗剤や酸性洗剤では素材を痛めるリスクの高かった金属や表面加工品などにも安心して使えます。
ただし、中性洗剤に含まれている油分を落とす成分である界面活性剤の種類によっては、中性であっても手荒れの原因になる場合があります。
特に、強い洗浄力をウリにしている製品には注意が必要です。
中性洗剤はもともと強い洗浄力に期待すべき洗剤ではありませんので、できれば、環境にも身体にも優しい天然由来の植物成分で作られたものを選びたいですね。
(ii) 落とせる汚れ
中性洗剤は、新しい汚れや軽い汚れであれば、酸性であってもアルカリ性であっても落とすことができます。
食事の後の食器や鍋などの汚れは、まさに中性洗剤の得意分野です。
また、アルカリ性洗剤や酸性洗剤では素材を傷つけるおそれのあった金属製品(アルミや銅など)、大理石、表面加工品などでも、中性洗剤なら心配なく使えます。
ただ、そんな中性洗剤でも、天然木製品、壁紙、布製品に原液を塗布するとシミになってしまうことがあります。
デリケートな素材に使用する場合には、何倍かに薄めて目立たないところで試してから判断するのが無難です。
また、こびりついた古い汚れや頑固な汚れには、中性洗剤では歯が立たないことがあるので、その場合は、汚れの正体を見極めたうえで、アルカリ性洗剤か酸性洗剤を使うようにしましょう。
(iii) 使用上の注意
食器などの洗い流せる素材の場合、中性洗剤を原液のまま使っても問題ないのですが、そうでないものの場合には、シミや変色の原因になりやすいので、水で希釈してから使いましょう。
水洗いできない場所に使ったときは、その部分をしっかり水拭きするように気を付けましょう。
それから、中性洗剤に使われている界面活性剤ですが、現在市販されているものの多くに石油系の合成界面活性剤や化学物質が使われており、これらの中には環境や健康へのリスクが指摘されているものがあるので注意が必要です。
特に、食器用として使用する中性洗剤は、食器に残留した洗剤が自分や子供の口から体内に入るリスクがあるわけですから、天然由来の界面活性剤が使われていて生分解性が高い、より安全なものを選択したいところです。
そういう意味では、洗浄成分として、純石けん成分である脂肪酸カリウムや脂肪酸ナトリウムを使用しているものがお勧めですね。
以上、今回は掃除に使う洗剤についてまとめてみました。